皆様こんばんは◎
sumika片岡です。
激動の2015年も、もうあと数時間で終わりという事で、今年1年を振り返って、色々な事を思い出していました。
これは自分自身の備忘録でもあるので、綺麗な文章として書き出せない気がムンムンとしています。長々と書いてしまいましたが、お付き合い頂ければ幸いです。
(BGMはThe Emotionsで。しみるぜ。)
2015年が始まって間もなく、sumikaは新メンバーの加入を発表しました。
小川貴之(通称おがりん)は、2014年の頭から約1年近く、sumikaのライブサポートをし続けてくれていた人物。
“サポート”してくれるメンバーという関わり方ではなく、”メンバー”という意識を持って、サポートをし続けてくれたおがりん。
彼の音楽的な力はもちろん、その深く関わろうとしてくれる姿勢に、何度も助けられた。
彼が当時組んでいたバンドが解散になるという話を聞いて、「ひょっとしたら、このまま音楽辞めちゃうんじゃないか。」なんて心配を勝手にして、
勝手に「こんな素敵な音楽家が音楽を辞めたらあかん。」と奮い立ち、横浜の飲み屋に呼び出して「メンバーになってくれ!」と熱心に口説いた。
幸いメンバーになってくれたから良かったけど、ちょっと前のめりすぎた好き好き感と、音楽辞めないって本人が言っているのに、心配し続けるおせっかい感に、鬱陶しがられていても、おかしくなかったんじゃないかな。と、今は思う。
…結果オーライ。笑。
かくして、sumikaは4人体制になって、パワーアップを遂げた。
規模の大きな会場でのライブや、攻撃力強めな音楽家達との共演も増えて、比例して悩みも増えた。
大きな会場でも余す事なく、自分達が良いと思ったものを伝えきりたいし、音楽は勝ち負けじゃないのかもしれないけど、「負けたなあ…。」と思う日はやっぱり悔しかった。
その度にたくさん考えて、チームで散々話し合い、スタジオ練習を重ねて、日々「素敵な音楽とは?」という事と向き合った。
そして、純度100%で素敵なものを、死に物狂いで削り出して、
【Vital Apartment.】という作品を完成させた。(超ヒイヒイでした)
ステージ上で、自分にスポットライトを当ててもらっている時、眩しくて後ろの方の客席は全く見えなくなる。
下手したら横のメンバーも見えない。自分の手元や足元ぐらいしか見えない。
同じように、大事なものを、大事と考えるのであれば、周りが見えなくなるぐらいに、
その一点だけにスポットライトを当てるべきなんじゃないかと思う。
現在を真剣に、全力で、考えていたら後先なんてきっと見えないものだと思う。
後先が見えてしまうのは、大事なものの辺りをボワーっとした弱々しい光で照らしているからであって。
発売して半年経った今聴いてみても「うん。後先考えてなくて、眩しいなあ。」と感じる作品。
間違いなかった。
嘘つきにならなくて良かった。
そしてこの作品の制作終了とほぼ同タイミングで、僕は倒れた。
突然声が出なくなって、酷い頭痛が続いて、
色々な病院に行くものの、結局原因も分からないまま、ただただ時間だけが流れた。
酷い時はベットから出られなくなって、一日中なにも出来ない日も多かった。
人のプラスになる事はなんにも出来ないくせに、一丁前に涙だけは何人分も出てきて、
悔しくて、淋しくて、毎日絶望していた。
そんな中でもチームのみんなはずっと変わらなかった。
sumikaの屋根が吹き飛ばされないように、sumika[roof session]という名前で、東名阪ワンマンツアーを僕抜きの体制でやり抜いた。
イレギュラー中のイレギュラーだったのに、スタッフチームがアイデアを出し合って奮起してくれた。
遊びにきてくれた方は、ステージに向かってパワーを飛ばしてくれたし、
その場に行けなかった方々も手紙や、ネットの力を伝ってパワーを発信し続けてくれた。
メンバーをすごく信頼しているけど、この時ルーフセッションのツアーがもし大失敗に終わっていたら、
他のメンバーもスタッフも心が折れちゃっていたかもしれない。
それぐらい内情は過酷だった。
今でもsumikaがあるのは当たり前じゃない。
大袈裟に聞こえるかもしれないけど、僕にとっては奇跡。
sumikaを支えてくれている人の事、いつだって忘れられない。
いつでもど真ん中に感謝の気持ちがある。
こんな事がなければ気付けない僕は、ポンコツの出来損ないですが、
この気持ちを忘れないようにと、身を持って教えてくれた身体の不調に、
今では感謝すらしているんです。
5月に始まった不調の原因が分かったのは真夏の時のこと。
ルーフセッションの活動に集中してほしかったから、なんだかんだ3ヶ月ぐらいは直接メンバーには会えず、
東名阪ワンマンが終わった頃に久々に会う事が出来た。
再会の日は片岡家で手巻き寿司パーティーを。
僕にとってsumikaメンバーは、
”各々が楽器を演奏出来るバンドメンバー”というより、
”気の合う仲間達”という言葉のほうが当てはまるみたい。
くだらない話も、音楽の話も、全てが特別で、
夏休みが終わって、9月頭に久々に学校で再会するような感覚にも少し似ていた。
またバンドが休止して色々な人を悲しませる事がないように。という気持ちはもちろん。
せっかく休止していたのだから、再開させる時には休む前よりもパワーアップしてやろうぜ。
という気持ちもあって、良い意味でチームの全員が焦らずに、復活に向かって確実に歩き出していった。
スタジオワークを重ね、パワーアップして復活するイメージが出来てきた所で、
音楽家以外の気の合う仲間とも改めて、ものづくり。
刺激し合える仲間のライブに行って、やっぱりライブっていいなあ。みんなに会いたいなあと、恋しく感じていた。
ライブ会場の都合もあるから、年内のライブ復帰は無理かなと思っていたのだけど、
無理言って11/28に復活ライブをさせてもらえる事が決まった(eggmanチームには本当に感謝)
5/1のライブが最後だったから、約7ヶ月ぶりのライブだ。
高校生の時からずっとバンドを組んでいて、こんなにライブの間隔が空くなんていう事は初めてだったから、
声出るかなあとか、ギター弾く時に手が震えないかなあとか、みんなの前で喋れるかなあとか、とかとかとかとか、
色々不安だったけど、SEが鳴ってステージに出て、フロアのみんなの顔を見て、後ろ向いてメンバーの顔を見たら、
2秒ぐらいでsumika片岡健太に戻れました。
果てしなく長く感じた7ヶ月を、2秒で回収してしまうなんて、
すごいねえ。
魔力だ。
無事にライブを復帰を果たす事が出来て、仲間のツアーに呼んでもらったり、大型フェスに出演させて頂いたり、東名阪ワンマンリベンジツアーのチケットが即完したり、
(それに気をよくした最年長、荒井が主体となってsumikaを引っ張っていっている図。が撮れました)
今でも常に感謝の気持ちは尽きません。
昨日カウントダウンジャパンに出演していたSUPER BEAVERのぶーやんも言っていたけど、
正月だ、クリスマスだって、なにかの節目節目にならないと、人は感謝だの、振り返りだのってのが出来ないのかねえ。
365分の365日を今よりももっと大事にする事が出来たら、どれだけ毎日が変わるか。
変化する為に与えられた7ヶ月間。
その中で気付けたものはきっとこれからの人生で一生の財産になると思います。
2016年は365日の中で、何回幸せを感じて、笑ったり、喜んだり出来るだろうか。
自分が大事だと思う人に、何回温かい気持ちになってもらえるだろう。
日々、生きてゆく事を
“生存”ではなく”生活”に。
生きながらにして、活きる自分に。
生かして、活かせる自分に。
変えてゆけるように、今日も明日も、
笑いながら歩いてゆきます。
音楽的な表現の幅を広げる為にも、感謝を表現する為にも、
来年はsumikaも、sumika[camp session]も、片岡健太ソロとしても、精力的に活動していきます。
音楽家以外との制作活動も注力していきます。
色々な角度から我々の音楽を感じてもらえますように。
ワクワクすることならなんでもいいんだ。
いっちょやるぞう。
2015年も本当にありがとうございました!
2016年もsumikaをどうぞよろしくお願いします!